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除染作業が進み、空間線量が年間20mSv以下で「安全」なのか

除染作業が進み、空間線量が年間20mSv以下で「安全」なのか

除染作業が進み、空間線量が年間20mSv以下になったから「安全だ」として避難指示が解除されたことで、避難していた多くの公務労働者が「帰還を命令され」戻っている。しかし、今も空間線量の高い場所で働かざるを得ないことに不安を抱えながら働く人々の労働の実態はどうなのか、放射線被ばく管理は適正に行われているのか、健康管理は万全を期しているのかが不透明であり、編集部ではこうした帰還政策の中で新たな被曝を余儀なくされている労働者や職場に焦点をあてて労働者の率直な声に耳を傾けていきたい。 除染が行われていない森林で働く森林管理局の方の今回話を聞くことが出来たのは林野庁の地方機関である福島県内の森林管理署で働くアラフォーの畠山良夫さん(仮名) 森林管理署の仕事は、「森林を育成し、木材を売却して利益を上げ、植樹などで造林すること」だ。当然のことながら仕事場は森林の中となる。 畠山さんは林野庁に採用されて以降、関東甲越のいくつかの管理署で働いてきた。今回の取材申し込みを快く引き受けていただいた。 「私たちの仕事は森林を育て、木材を売る。かつては現業と呼ばれた仕事です」と開口一番自信に満ちた言葉で語る姿
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難民としての苦難乗り越え いま同胞たちに手をさしのべる

難民としての苦難乗り越え いま同胞たちに手をさしのべる

日本の企業で技能実習を受けるベトナム人は、2020年3月末、2,316人にのぼり前年比58%を超える増加率となった。在留外国人数では中国、韓国の次に多く、およそ41万2000人。日本語学習のために留学する学生も多く、それに伴って労働問題も多発している。 各地の労働組合にはこうした外国人実習生や留学生からの相談が相次いでいるが、スムーズな対応に欠かせないのが通訳者の存在だ。 ベトナム生まれの高山ユキさん(59)は、ベトナム語の通訳として全統一労働組合と二人三脚で問題解決に取り組んできた。 高山さんのフェイスブックには日々、ベトナム語で相談メッセージが全国から届く。 実習生からは、成田空港から強制帰国させられそうだとのSOSや職場で日本人の同僚に殴られたので訴えたいなど、急を要する連絡も多い。 はじめはとても緊張 高山さんは和食レストランの厨房でパートの仕事をしながら、外国人労働者弁護団で川越法律事務所の樋川雅一弁護士からの依頼を受けて、入国管理局や警察とトラブルに遭うベトナム人を支援していた。 その中で、職場で問題を抱える技能実習生の話を聞き、ちょうど4年ほど前に全統一労組
Chie Matsumoto